脂質吸収抑制剤とは
脂質吸収抑制剤とは、食事の際の油分(脂肪)を体内に吸収して分解する働きのある「リパーゼ」という酵素の働きを抑制し、余分な油分を体外に排出することで、カロリーカットやコレステロール低下を促す薬剤のことを指します。
脂肪吸収抑制剤は、肥満の治療やダイエットのサポートとして使用されることがあります。
脂肪吸収抑制剤を使用することで、食事からの脂肪の吸収量を減らすことができ、結果として体重の減少や健康上の改善につながることが期待されます。
ただし、脂肪吸収抑制剤は効果的な反面、副作用もあるため、使用前には医師の指導を受けることが必要です。
脂肪吸収抑制剤の施術を受けようか悩んでいる方は、自分の体質や症状に合った脂質吸収抑制剤を選び、使用する前にしっかりと説明を受け、副作用や注意点について理解することが重要です。
脂質吸収抑制剤がおすすめの方
脂質吸収抑制剤は、食事によって摂取された脂肪の吸収を抑制することで、ダイエット効果を期待できます。
肥満や脂質異常症の改善に効果があり、特に脂肪の摂りすぎによって中性脂肪やLDL-コレステロールが高い方におすすめです。
以下に脂質吸収抑制剤がおすすめの方を紹介しています。
・厳しい食事制限や運動による減量が難しい人
・高脂血症がある人
・糖尿病があり、食後の血糖値が高い人
・肥満による心臓病のリスクが高い人
ただし、脂質吸収抑制剤には副作用もあり、医師の診断と処方が必要です。
副作用には、脂肪が消化されずに便として排出されることで脂肪の吸収が不足し、脱水症状や軟便などの症状が現れることがあります。
また、吸収されなかった脂肪によって吸収される栄養素が減少する可能性もあるので必ず医師の指示に従って服用してください。
脂質吸収抑制剤の効果
脂質吸収抑制剤の効果については、食事の際に摂取される油分を体内で分解する酵素の働きを抑制し、脂肪の吸収を抑制することで、摂取カロリーを大幅に減らすことができます。
食後1時間以内に服用すると、脂質の吸収を25〜30%抑えることができるとされており、アメリカで行われた治験では一年間の投与で87%の人に減量の成果がみられたとの報告もあります。
また、脂質吸収抑制剤の服用により、血中中性脂肪や悪玉コレステロールであるLDL-コレステロールの低下が期待できます。
ただし、脂質吸収抑制剤は副作用があるため、医師の指導を受けながら使用する必要があります。
また、健康的な食生活や運動などと併用することで、より効果的にダイエットをサポートすることができます。
脂質吸収抑制剤の注意点
副作用が出る可能性もある
脂肪吸収抑制剤は、油分を吸収しないようにすることで摂取カロリーをカットする効果があるものの、副作用が出る可能性があります。
主な副作用としては、油漏れや脱水症状、ビタミン不足などが挙げられます。
特に、油漏れは服用する脂肪分が排泄物に混じることで起こる現象であり、排泄物が臭い・脂っこく、下痢を引き起こすことがあります。
ビタミン不足に関しては、脂溶性ビタミンが吸収されないことで不足する可能性があります。
また、服用する薬剤によっては、依存性が含まれている場合があるため、使用には注意が必要です。
副作用に関しては、医師の指示に従い正しく使用することが大切です。
妊娠している場合使用できない
脂肪吸収抑制剤は妊娠中の方は使用できません。
ゼニカルやオルリスタットなどの薬剤は、食事中の脂肪の吸収を抑制する働きをします。
しかし、これらの薬剤は妊婦に対して安全性が確立されていないため、妊娠中の方は使用できません。
また、授乳中の方も使用を避けるべきです。
妊娠中でも安全に脂肪吸収を抑制する食品はあります。
難消化性デキストリンなどの食物繊維を含む食品は、食後の血糖値や血中中性脂肪の上昇をおだやかにする働きがあり、食生活の改善に役立ちます。
脂質吸収抑制剤の相場
脂質吸収抑制剤の相場は、1日あたり200円〜800円程度となっています。
ただし、医師の診断により保険が適用されたり、クリニックによってはキャンペーンで安く価格を設定している場合があるので、価格にはばらつきがあります。
まとめ
脂質吸収抑制剤は、脂肪の吸収を抑制することで、ダイエットや血中コレステロール値の低下などの効果が期待できますが、副作用や注意点もあるため、医師や薬剤師の指導のもとで使用することが重要です。 また、脂質吸収抑制剤はあくまでもダイエットの補助的な役割を持ち、食事や運動の改善が必要不可欠です。健康的な生活習慣を心がけ、効果的なダイエットを行っていきましょう。